今日を生きる知恵のことば 十字架の聖パウロの365日

書籍「今日を生きる知恵のことば 十字架の聖パウロの365日」ドン・ボスコ社からその日のことばを抜粋、掲載します。

3月11日  待つことは一つの十字架です

わたしはローマから下される許可を待っています。神はそれをくださるという手配をまだなさいませんが、わたしは神の摂理を拝しています。いつ届くか私にもわかりませんので、待つという十字架の上に留まっています。 祈り 主よ、このように待たされることは…

3月10日  イエスから愛されるままにさせなさい

主の熱烈な愛に常に抱かれながら、最も愛あふれる御脇腹に留まっていなさい。イエスの十字架の上で数々の愛の業(わざ)を実行する機会を神があなたに与えてくださることをわたしはうれしく思っています。あなたはこの豊かな鉱山で最も貴重な宝を掘り出すこ…

3月9日  苦悩を予期すること

あなたが霊的苦悩の時期を過ごしておられることにわたしは少しも驚きません。現在の生活は一つの道であって、終点ではないのです。憩いではなく労苦であり、平和ではなく戦いなのです。聖霊が教えてくださることを実践しなければなりません。「主を待ち望め …

3月8日  病気中の委託

わたしは苦悩のただ中にあって寝たきりの状態です。熱が体中をかけめぐり、わたしとしては神の憐れみのみ腕の中に自分を委ねて過ごしています。神御自身が、生にあっても死にあっても、今も永遠に、神のより大いなる栄光とみ旨のためにお望みのままにわたし…

3月7日  祈りの準備 

イエスキリストの至聖なる御生涯や御受難の何らかの秘義をあなたの祈りのときにいつも心に持っているようにしなさい。そして、もし聖霊がより深い潜心へとあなたを導いてくださるなら、聖霊の息吹に従いなさい。ただし、常に御受難という手立てを用いなさい…

3月5日  試練を愛として見ること

すべての出来事において神の至聖なるみ旨を礼拝しなさい。神の愛は死のように強いのです(雅歌8・6参照)。愛深い魂はその心を天に向けています。あなたの試練を被造物からではなく、神の愛のこもったみ手からくるものとして信仰の目をもって眺めなさい。 祈…

3月4日  試練の背後に神を見ること

あなたが苦しんでいる試練を、それが身体的なものでも精神的なものでも、人や悪魔から起こるどんな嵐も、また全き孤独、見捨てられること、暗闇、誘惑などもすべて、仲介を通してきたと考えないで、イエスの最も優しい御心から直接来るものとして受け入れな…

3月3日  試練の中で平安を見いだすこと

苦みの強い杯を飲むことを受諾するや、その杯はもっと甘美なものとなり、わたしは神のみ旨にもっと身を委ねるようになります。御受難修道会を創設するというわたしの仕事のすべてが破壊されようとしています。しかし、わたしは死と埋葬の後に復活が訪れるこ…

2月17日 小さな試練の価値

身体と精神に降りかかる小さな試練は、偉大で寛大な魂が登る最も神聖な高いはしごの最初の一段です。そこには天からも地からも慰めの与えられない、和らげ得ない苦しみがあります。しかし、その結果は何の混ざり物もない神の最も純粋な愛なのです。 祈り 愛…

2月16日  神を纏(まと)うこと

十字架上に釘づけられ、すべてのものを剥ぎ取られていると感じるとき、神の前であなたの信仰を穏やかにかきたて、神の愛の無限な大海原の中に自らを委ね尽くしなさい。神は徳で飾られた新しい衣服を纏(まと)わせるために、あなたの好むものを剥ぎ取って、…

2月12日  計画の変更を受け入れること

今朝わたしはヴィテルボへ出発する計画を立てました。こう決めると、すぐわたしはあちこちで時間をつぶし始めました。わたしは小さな船に乗ってモンタルトまで行くつもりでしたが、逆風のためわたしたちは出発することができませんでした。わたしはこの神の…

1月30日  今現在を生きること

明日のことを思い続けるのではなく、神のお気に召すことをしながら、今現在を生きるようにしなさい。霊の深い慰めが訪れるとき、それはあなたを力づけて、神の愛のために苦しむ備えをさせようとする神のしるしなのです。 祈り 主よ、物事が思うようにいかな…

1月29日  神の中に憩うこと

霊的な慰めに固執してはいけません。神の現存から生まれる深い潜心をあなたが体験していると気づくなら、他のどのような祈りも試みないで、ただその状態のまま留まりなさい。神にまかせ、神の中に憩い、神にすべての配慮を委ねなさい。 祈り 主よ、時々非常…

1月28日  他の人々から愛を受け入れること

あなたと接するすべての人々から神の愛を汲み取りなさい。しかしながら、自分自身を彼らの中に求めることをせず、完全に離脱していなければなりません。霊と真理をもって(ヨハネ4・23)神の中に完全に身を置いて生活しなさい。あなたの心がいつも謙遜で、優…

1月27日  辱めを受け入れること

あなたが経験しているあざけり、軽蔑、からかいなどに対する嫌悪感を神に深く感謝しながら受け入れなければなりません。これらは、愛の生贄が焼き尽くされる愛の薪(まき)の山となるのです。この嫌悪感を穏やかに少しずつ追い払い、すべての人々に真心こも…

1月26日  自己からの離脱

自分自身の楽しみ、自分自身の感情、自分自身の意見から離脱している霊魂は幸せです! これは崇高かつ至高なる教訓です。神でないすべてのものに死に、救い主イエス・キリストの十字架に、あなたの幸せのすべてを置くなら神がこのことを教えてくださいます。…

1月25日  十字架の上で喜びを見いだすこと

あの偉大な使徒パウロは次のように言っています。「わたしたちの主イエス・キリストの十字架のほかに、誇るものが決してあってはなりません」(ガラテヤの信徒への手紙6・14)。また「わたしは、イエスの焼き印を身に受けているのです」(同6・17)。イエス…

1月24日  無味乾燥なときの祈り方

内的平和を欠き、心の集中が不可能になり、黙想ができなくなったとき、じたばたしてはなりません。魂の上部で愛に満ちた眼差(まなざ)しを神に向けているだけにしなさい。このようなことが起こったなら一切の慰めから心を引き離して、壁がん(壁のくぼみ)…

1月23日  試練は至福を準備します

聞くところによりますと、あなたは神の憐れみに満ちた数々の試練を経験しているとのことです。わたしたちは頭を低く垂れ、愛に満ちた神のみ手に接吻しなければなりません。神の優しいみ手はその打撃を和らげてくださるのです。この神のみ旨と一致することに…

1月22日  人々から反対されるのはよいしるしです

神のみ業(わざ)はいつも反対にあいます。反対を受けることによって神の壮大さが輝きを放つのです。物事が地面に叩きつけられて、木っ端みじんになってしまうかに見えるとき、そのときこそあなたはそれらの事物がこれまでにもまして高く揚げられるのを見る…

1月21日  嵐のときに平安を見いだすこと

あなたの小舟は帆も櫂(かい)もなしに海のただ中にいます。でもその舟は優秀な舵手(だしゅ)が舳先(へさき)案内をしているのです。その舵手はあなたを確実に安全な港に導いてくださいます。嵐や風に激しくもまれるでしょうが、この偉大な舵取(かじと)…

1月20日  試練による清め

一時的に試練を受けているからといって、心を乱してはなりません。同じような試練がこれから度々訪れることを覚悟していなさい。神なる救い主は特に目をかけてくださる人々を訪れて、その忠実さを深めるために種々の試練を課して彼らを清められます。ご安心…

1月19日  欺きに対する恐れを克服すること

祈りが魂に良い効果をもたらすとき、[悪魔に]欺かれているかもしれないと、恐がる必要はありません。神のみ旨に対する全き委託と聖霊の愛に満ちた導きに対する全き従順があるはずです。 祈り 愛するイエスよ、幻覚や欺きを恐れるとき、「木の良し悪しは、…

1月18日  完全さに関しては平和でいなさい

説教をし、黙想を指導し、ゆるしの秘跡をさずけ、霊的指導をしたとしても、このわたしは全く不完全で徳に欠けた者なのです。腐った実しかつけない惨めな木です。それでもわたしは何ものをも恐れていません。イエス・キリストの御受難が、み旨のままに神に仕…

1月17日  内的平安を見つけること

魂の中に神が存在していてくださるという生きた信仰体験、この体験から来る内的平安から心がほんのわずかでも遠ざかっていると気づいたら、すぐに立ち止まって、この不安が何に起因しているかを究明しなさい。おそらくご家庭のこと、お子さまがたのこと、ま…

1月16日  出来事にまかせること

最も優れた完徳とは、自分のすべてを至高善であられる神のみ手に真に委ねることにあります。この委託とは自分の身の上に起こるすべての出来事を神のみ旨に完全に委ねきることです。もし何らかの願望が心を動揺させ、現在の力以上の何かをしなければならない…

1月15日  欠点の多い自分自身を受け入れること

不完全にしか徳を実行することができないと思っても、きっと御自分の種々の欠点に気づいておられるでしょう。しかし、それは大抵、好きこのんで陥っている欠点ではありません。 神の御前にへりくだり、あなたの傷を神にお見せしてください。そして穏やかな敬…

1月14日  心を高く上げなさい

試練を直視してはなりません。それが家庭の雑用から来るものであろうと、はたまた他の苦痛であろうとも。そうです、むしろ十字架につけられた愛、至愛なるイエスのみ顔を眺めなさい。イエスは悲しみと苦しみの王なのです。 このように行うと、すべてが甘美に…

1月13日  神をお喜ばせするために働きなさい

一切の願望から自由になれるよう最善を尽くしなさい。ただただ神をお喜ばせしたい、この願望だけを残すのです。必要に応じて飲食し睡眠をとること、神をお喜ばせするために。すべての心遣いを神に委ね、自分自身さえ聖なるみ旨にすっかり任せてしまいなさい…

1月12日  黙想ができないとき

祈りたいとき黙想ができなかったとしても、全然問題ではありません。神に向かって小さな愛の行為をしなさい。穏やかに無理をせずに実行しなさい。 よいことを全然していないと思っても、心を乱してはなりません。神の御前で貧しく困窮していることを幸いに思…