今日を生きる知恵のことば 十字架の聖パウロの365日

書籍「今日を生きる知恵のことば 十字架の聖パウロの365日」ドン・ボスコ社からその日のことばを抜粋、掲載します。

2020-11-01から1ヶ月間の記事一覧

11月30日  しるしを求めてはいけません

内省的になりすぎて自分の進歩の程度に好奇心をもつなら、あなたは神を見失います。自分自身に気を留めないで十字架の下に立っているほうがずっと良いのです。いつもしるしを求めていると、天の御父の配慮に自分をまかせないで自分で自分を導こうとしている…

11月29日  進歩を測ろうとしてはいけません

苦しみの外面を綿密に調べたり、詳細に分析しようとする必要はありません。苦しみが少し重くなっているか軽くなっているか、自分の受け入れ方がよくなっているか悪くなっているか分かる必要はありません。そのような内省は置いておき、単純な心で歩き、神の…

11月28日  神の御ふところに憩うこと

いつもの潜心を続けなさい。神の中にあなたをすっかり沈めなさい。赤子のように神の愛あふれる御ふところの中に憩いなさい。この神聖な愛の沈黙の中で、愛すべき霊魂はどれだけ多くのことを神に語りかけることができるでしょうか! 神はまさに無限の善であら…

11月27日  神との愛の一致

神聖な待降節がすぐ間近に迫っています。この期間に、聖にして母なる教会は、永遠の神なるみことばが、至聖なる受肉によって人間性をもってこの世に入って来られた神聖な婚姻の記念を祝います。この無限の愛の秘儀を観想し、善である神の海の中にあなたの霊…

11月26日  苦しみの価値

今、あなたは内面的外面的な苦しみの浄化を体験していると知って喜んでいます。また、このことに価値を見いだされたと知って、もっとうれしく思います。しかし、わたしたちの苦しみは、神の真の僕たちの苦しみと比べれば何でもないものです。イエスの苦しみ…

11月25日  慰めを探し求めてはいけません

慰めだけを探し求める者は誰でも、慰め主であられる偉大な神を見失います。自分が無であることを忘れず、自分自身を全く信用しないで、神に全信頼をおいている者は誰でも、決して欺かれることはありません。 祈り 親愛なる神よ、慰めが訪れるとき、その慰め…

11月24日  一瞬一瞬を生きること

次の瞬間を考えずに、わたしの惨めな人生を一瞬一瞬生きるときほど満足できることはありません。 もし、さまざまな種類の試練に遭うなら、自分に向かってこう言います。「この瞬間がわたしの人生の最後の瞬間だと思って、一瞬一瞬できる限り完全に神を愛した…

11月23日  神が与えてくださる苦行がより優れている

身に起こる苦痛や他の不快なことを受け入れなさい。それで満足して他の苦行を探さないようにしなさい。これらの苦行は、自分の損得がないため神を一層お喜ばせします。 祈り 親愛なる主よ、特別な苦行を探すようにと教えられました。たとえば、金曜日の小斎…

11月22日  あなたの罪を考えなさい、ただし、簡潔に

祈りのとき、あなたの罪について考えることはよいことです。謙遜と痛悔の気持ちが起こるでしょう。しかし、自分の罪についてあまり長く考えてはいけません。無限の愛の深淵である神に、あなたの魂を飛翔させなさい。 祈り 主よ、これはわたしにも良い助言で…

11月21日  心配なときも信頼すること

わたしは大きな問題を抱えています。本修道会は一本の細い糸にぶらさがっているようなものです。もっと多くの試練や苦しみがやってくるでしょう。物事はこのようにして成就するからです。食べるもの眠るのもつらいのです。しかし、できるだけしっかりと神の…

11月20日  神を観想して得る驚嘆

愛をもって注意深く神に留まりなさい。この愛の注視から愛ある神聖な沈黙が生まれます。そして、この沈黙こそがあなたの天配の耳に声高く語りかけるのです。神の完徳の観想にあなたをささげなさい。無限の壮大さ、偉大さ、広大さ、無限の美、善などが完徳で…

11月19日  誘惑はわたしたちの成長に役立ちます

誘惑を恐れてはいけません。神はあなたの謙虚さを磨いて、あなたの魂の中に築こうと計画しておられる高遠な霊的建築のための深い基礎を置くために、誘惑を許しているのです。 祈り 主よ、わたしは誘惑を恐れます。誘惑が初めて訪れるとき、度々それが誘惑で…

11月18日  優しい気持ちで他の人のことを判断すること

わたしについてひどいことを言った少女のことを、あなたは話してくれました。彼女は実はよい少女です。彼女が語ったことは、彼女が体験している圧迫感から来ていますこの気の毒な少女は非常に多くの苦悩と苦闘を体験しています。ですから彼女の言うことをあ…

11月17日  信仰は欺かない

確実な道は、イエスの御受難を絶え間なく記憶し、生き生きとした信仰をもって祈る聖なる信仰の道です。黙想ができないとき、生きた信仰をもって神に愛のこもった注意を注ぎ、愛あふれる聖なる沈黙の中で神の内に憩いなさい。そうすれば、欺かれることはあり…

11月16日  憤りのとき

その姉妹があなたを受け入れず、あなたの部屋を二度と訪れなくなってしまったとき、憤りを感じるかもしれません。しかし、心を乱してはいけません。これは罪ではありません。その姉妹に同情しなさい。親切な心をもって話しかけなさい。イエス・キリストの御…

11月15日  神のお気に召していないのではないかという恐れを無視しなさい

あなたを悩ませている恐れ、特に神のお気に召していないのではないかという恐れを病気として扱いなさい。子としての当然の恐れは非常に良い恐れです。この恐れは、恐れと共に心の謙虚さ、神への信頼、平和、落ち着き、主へ奉仕するときの大きな勇気をもたら…

11月14日  満足に祈れないとき

孤独と乾きのとき、それを望まれる神のみ旨を愛さなければなりません。神のみ旨に委ね、祈りのときでも満足感を奪われることを快く受け入れて、イエスと共に十字架上に留まることを喜びとしなければなりません。最後には太陽が出て、暗黒の雲が消え去ります…

11月13日  小心に打ち勝つこと

疫病から逃げるときと同じように、小心から逃げなさい。小心は素晴らしい宝を失う原因になります。勇気をもって歩み、神を信頼しなさい。自分自身の力で完全になることを求めてはなりません。十分に謙遜になったとき、神はすべてを与えてくださいます。 祈り…

11月12日  乾きのときの勇気

イエスの愛のためにどんなことでも喜んで苦労する人は何と幸いでしょう。孤独で心が乾いていても喜んで祈り続けるとき、何と素晴らしい宝を手に入れることでしょう。勇気を出しなさい。神が送られる試練に備えていなければなりません。「あなたは神に受け入…

11月11日  感情ではなく精神で受け入れること

あなたの骨の痛みと神経痛は、イエスの愛あふれる杯からしたたり落ちる貴重な数滴です。痛みの中で自らへりくだり、痛みについて考えすぎないで、(いわば)痛みを顔に出さずに、痛みを重大視しないようにしなさい。 あなたの精神の高いところでこのことを行…

11月10日  神を描こうとしてはいけません

神はもっとも純粋な霊であって、わたしたちが理解できるお方ではありません。神は理解を超えたお方です。霊と真理をもって礼拝しなければなりません(ヨハネ4・23参照)。神がどんなお方であるか描こうとあまりに一生懸命になりすぎず、生き生きとした信仰で…

11月9日  罪の意識から離れること

惨めなパウロは現在、惨めさと孤独と嵐の深淵に沈んでいます。ちょうどこの今、死が自分にとってどんなに愛(いと)しいものか、神がご存じです。貧しいこのわたしのために、たくさん祈ってください。修道院や修道会全体が地面に崩れ落ち、無に帰してしまう…

11月8日  病のとき、落ち着いていること

わたしの娘よ絶えず努力し続けなさい。なぜなら、それが神のみ旨だからです。いつももっと喜んで自分の病の床についていなさい。今こそ神のみ旨という食物を食べるときです(ヨハネ4・34参照)。ですから、愛のこもった沈黙の中に留まり、あなたを訪ねるすべ…

11月7日  ユーモアをもって悲劇に立ち向かうこと

従順な娘は、霊的父の許可なしに死んではいけません。わたしは、まだあなたに許可を与えていません。許しを与えるときには天国へよい旅ができるように祝福を与えるため、あなたと一緒にいたいのです。わたしたちはこの約束を明確に守らなければなりません。…

11月6日  神に病気をささげること

病は神との一致を妨げるどころか促進させます。ですから、イエスにおける至愛なる娘よ、至高善であられる神のいとも優しいみ心にすっかり憩いながら暮らしなさい。焼き尽くす犠牲としてあなた自身を神にささげ、この生贄を焼き尽くしてくださるように天から…

11月5日  イエスに心を集中すること

すべてのことを大きな平安と優しさをもって行い、あなたの内的祈りの部屋にとどまりなさい。あなたの霊をイエスの聖なる御脇腹で憩わせなさい。そうすれば、仕事をしながらも潜心を維持することができます。無理に頭などを使ったりせずに、すべてを穏やかな…

11月4日  聖人たちの試練

神の僕(しもべ)たちは、すべての慰めから離脱しなけらばなりません。おぉ、彼らは何と孤独であり、何と大きな内的外敵苦悩をもち、内外の戦いをどんなにか耐え忍ばなければならなかったことでしょう。どんな心の乾き、どんな悲しみ、どんな心の暗闇、どん…

11月3日  自己放棄は愛へ導く

わたしたちの最も崇敬する救い主は、福音書の中で、自分を捨て自分の十字架を担わない者は誰であってもわたしの弟子になれないと言われました。 聖人とは、このことを実行した主の弟子たちのことです。彼らは絶え間なき自己放棄からくる優れた善を体験しまし…

11月2日  死、それは天国への扉である

奥様が亡くなられたという知らせをいただきました。何と尊い死でしょう。奥様はとても聖なる女性でしたから、今、神の中に生き、神の御憐れみを歌っておられるでしょう。奥様の死をあまり嘆かないで、彼女の聖なる生涯を思い起こし、あなた自身の信心を燃え…

11月1日  神は罪人の中で働かれる

悪徳の泥沼のような状態で生きている人を見るとき、また、地獄の底と呼ばれるような状態で生きている人を見るとき、神の御憐れみに信頼しなさい。 いつの日か、「深い陰府からわたしの魂を救い出してくださいます」(詩編86・13)とその人も歌うことができる…